温もりを抱きしめて【完】
次の日の18時。
身支度を整えた私は、荷物を持った三上さんと玄関へとやってきた。
玄関には間島さんを始めとする屋敷のスタッフが並んでいる。
「お気をつけて」と声を掛けられながらその間を通っていくと、間島さんが玄関の扉を開けてくれた。
「伽耶様、車の用意は出来ています。要様はもう乗車されておりますので、どうぞこちらへ」
「ハイ」
そう言われると、少し緊張して体にグッと力が入る。
何せほとんど会話をしたことのない相手だ。
そんな彼と今から空港までの道のりを、一緒の空間で過ごすなんて緊張しない訳がない。
三上さんは荷物をトランクに詰め、間島さんは車のドアを開けてくれる。
私が2人に「いってきます」と言うと、「お気をつけていってらっしゃいませ」と深々とお辞儀をしてくれた。
私はゆっくりと後部座席に乗り込む。
すると、窓の外に目を向ける要さんの姿があった。
バタンと閉まるドア。
運転手の二宮さんの「よろしいですか?」という言葉に「ハイ」と返すと、車は静かに発進した。
身支度を整えた私は、荷物を持った三上さんと玄関へとやってきた。
玄関には間島さんを始めとする屋敷のスタッフが並んでいる。
「お気をつけて」と声を掛けられながらその間を通っていくと、間島さんが玄関の扉を開けてくれた。
「伽耶様、車の用意は出来ています。要様はもう乗車されておりますので、どうぞこちらへ」
「ハイ」
そう言われると、少し緊張して体にグッと力が入る。
何せほとんど会話をしたことのない相手だ。
そんな彼と今から空港までの道のりを、一緒の空間で過ごすなんて緊張しない訳がない。
三上さんは荷物をトランクに詰め、間島さんは車のドアを開けてくれる。
私が2人に「いってきます」と言うと、「お気をつけていってらっしゃいませ」と深々とお辞儀をしてくれた。
私はゆっくりと後部座席に乗り込む。
すると、窓の外に目を向ける要さんの姿があった。
バタンと閉まるドア。
運転手の二宮さんの「よろしいですか?」という言葉に「ハイ」と返すと、車は静かに発進した。