一年の恋。一年後の恋。
付き合っていた頃は
いつも私が待たされていた
今日もそうだろうと思ったら
すでに拓海は待っていた
「真紀…」
『……拓海』
私は席に座り、
ウェイターにコーヒーを頼んだ
「来てくれないと思った」
『うん。会いたくなかった…』
「……ごめん。本当に。俺……真紀が仕事に打ち込んで行くのを、応援したかった。けど……俺から離れていくのが怖かった。言い訳にしかならないけど、寂しさもあって……浮気をした」
「真紀に別れるって言われて、嫌だった……だから、ひどい仕打ちをした」
「真紀に俺を見て欲しくて……ひどい事言った。妊娠したって聞いて、本当は嬉しかった……やっと真紀が俺の事見てくれるって。けど真紀の目には俺はうつってなかった。」