一年の恋。一年後の恋。
「真紀がいなくなって……探した。会社にも行ったし、マンションにも行った。真紀が行きそうなところ、全て探したけど、真紀は見つからなかった。真紀を追い込んだのは自分なのに…な。」
『……仕事にかまけて拓海に寄り添う事をしなかった私が悪い。拓海は理解してくれているって勝手に思っていた。拓海だけが悪いわけじゃないけど……』
『けど……辛かった。子供が出来て……拓海が産んでくれって言ってくれるのを期待してた。けど違ったけどね』
『今、こうして東京にいるのも、拓海と会うことも彼のお陰。』
「彼……いい人だな。普通、自分の女を傷つけた元彼なんかに会わせようなんて思わないだろ?けど、俺が謝りたいって話したら、必ず時間は作るって……俺と話さなきゃ真紀が前に進めないからって……真紀のこと愛してんだな」
誠がそんなことを……
胸がじーんと熱くなる
『うん。大切にしてくれてる。』