一年の恋。一年後の恋。


奥さんも笑顔で迎えてくれる
一人で来ても、変わらない二人


「そうかい……仕事が終わったか」


『これからのことなんて、全く考えてなくて……また都会に戻ったら、また自分を見失っちゃうような気がして。』


「んー……けど、見失わないように支えてくれる人、真紀ちゃんにはいるんじゃない?私は大丈夫だと思うけど…?」


いつも、うん、うんって聞いている
奥さんが言ってくれた言葉
それが胸に刺さった。


誠となら大丈夫じゃないかって
思った事がないわけじゃない


「あら、もうこんな時間。そろそろ帰ってくるんじゃないかな?行ってみたら?」


奥さんは何でもわかるエスパーなのか?
私は席を立ち、お会計をした


『お母さん、ありがとう』


そう言って、誠が泊まっているホテルへと急いだ
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