一年の恋。一年後の恋。


「……そんな涙溜めて」


私の頬に触れる温かい手


「……おいで」


そう言って私の手を引いて
部屋の中へ進む



「ここに座って。今コーヒー淹れるから」


そう言ってベットに座らされる
私はコートを脱いだ

自分のコートと椅子にかけてある
誠のコートをハンガーにかける


「はい…コーヒー」


誠は私にカップを渡してくれた


『……ありがとう』


私はベット、誠は椅子に腰をかける


時計の針の音とコーヒーを飲む音
それしか聞こえない
けど……ちゃんと言わなきゃ。
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