一年の恋。一年後の恋。
「真紀?どうしたー?」
リビングに近づいてくる足音
早く隠さなきゃ……
けど、上手く身体が動かない
「真紀?」
リビングに入ってきた誠
「どうした?」
誠は私の様子を察し
私を抱きかかえソファへ座らせてくれた
「なにがあった?」
心配そうに私を覗き込む誠
「……ん?荷物?」
誠は私から離れ
テープでぐるぐる巻きにした箱に
手を触れようとした
『だ、だめっ!』
自分でも驚くほどの音量
さすがの誠もビックリしたけど
「……真紀、大丈夫。座ってて」
優しい声……
何もかも知っているように聞こえる
テープが剥がされる音
誠は中を見たんだろう…