一年の恋。一年後の恋。
「おはよう、真紀ちゃん」
『……おはようございます』
「あれ?体調悪い?二日酔い?」
『はははっ…飲み過ぎちゃいました』
飲みすぎではないし
二日酔いでもない。
朝から気分が晴れない
昨日、あれから……
私達は堤川さんが泊まるホテルへ戻り
部屋に入るなり、また唇を重ねた
そのあとは……やることやって……
目が覚めなら朝方で
隣には裸で寝ている堤川さんがいて
私を優しく抱きしめていて……
ぎゃーーーっ!
ダメダメ……思い出すな私っ!
彼を起こさないように
逃げるように部屋を出てきた
家に帰ってシャワー浴びたけど
身体の火照りがまだ残ってるし
何より……彼に付けられただろう
赤い花びらが更に身体を火照らす…
隠れる部分でよかったわ。
堤川は7時に来てるはずだけど
まだ会っていない
どんな顔して会えばいいのやら……
平常心……平常心……
あれは事故……あれは事故……