一年の恋。一年後の恋。
『……あの。何か?』
「ん?コーヒー待ち」
『そ、そうですか…』
コーヒーを淹れてお盆にのせ
堤川さんの前に出す
「……くすっ……ありがとう」
そういってコーヒーカップを手に取る
なんとか乗り切れた……
……ん?
まだ視線が……っと思い
振り向くと、まだ堤川さんがいた
『コーヒーくらい、座って飲んだらいいじゃないですか?』
「いや、行かなきゃならないか。ごちそうさまでした」
そう言って私にカップを渡してきた
なら、飲まなきゃいいのに……
そう思いながら、堤川さんの背中を見た
「笹森さん、ちょっといい?」
『はーい、今行きます』
少し堤川さんと話しただけなのに
なんか安心した
さて、仕事仕事……。