一年の恋。一年後の恋。
その日は殆ど堤川さんと
顔を合わす事がなく終わる
「もう帰るの?」
『はい、定時ですから』
「おつかれー、今日くらいは酒控えろよ」
ははっ……そうですね
苦笑いをしながら入り口で靴を履き替える
ガラッと入り口が開くと、堤川さん
『お疲れ様です』
「もう帰るんだ」
『はい、定時ですから』
「………。」
『……な、なんですか?』
靴を履く私を見つめる堤川さん
「…昨日の下着の方が俺は好きだな」
「お疲れ様、気をつけてね」
そう言って、堤川さんは中へ入っていった
……へ?
なに?今……下着?
靴を履くのに少し屈んだせいで
胸元がはっきり見えていたのに気がついた
ぎゃーっ、わぁーっ!
もう、いやだいやだ
本当に無理無理
だめだ
今日も飲んでやる!