一年の恋。一年後の恋。
今日は金曜日、明日が休みだというのもあり、急ぐ仕事もない
たまに土日が休みの時があり
出張で来ているみなさんは
金曜日は早々に仕事を切り上げ
旅館ではなく、自宅へと帰る
だから、正直休んでも良かった
けど、一言言いたい
いや、言ってやりたい
なんせ、私の怒りがピークだったから
「笹森さん、おはよう」
「真紀ちゃん、おはよう」
そんな言葉を無視して
イライラの原因の人へと進む
「あ、真紀ちゃん、おはよう」
怒りがマックスだった私は
彼の隣に堤川さんがいる事に
全く気が付かなかった
バンッ
彼の机に手を叩きつける
「ま……真紀ちゃん?」
私は彼を睨みつけた
『勝手に私の連絡先……教えましたね?』
私の言葉に、あっと声をあげ
誰に教えたのか理解したみたいだ
「いやー……たまたま、真紀ちゃんの話したら知ってて、どうしても連絡取りたいからって、頭下げられてさ…つい」