一年の恋。一年後の恋。


なんだか疲れた……
トボトボ歩いていた

涙なんて必要ない
泣いたって、しかたがないんだ。


帰ってやけ酒だ


「やけ酒するの?」



その声に驚いて振り向いた



そこには走ってきただろう
息を切らしている堤川さんの姿


もしかして、追いかけてきてくれたの?


「こんな朝からやけ酒なんて不健康だ!俺に付き合ってよ」


そう言って私の手を取る


『え?……え?ちょっと、堤川さん、仕事はどうしたんですか?』


「ん?休んだ」


えっ!?やばくない?
それなのに堤川さんは笑って
私の手を引いて走り出した
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