一年の恋。一年後の恋。
『風邪、大丈夫?』
「そっちこそ……」
『……ごめん』
「ん。俺もごめん」
『……好き』
「……ん。俺も好き」
『……ばか』
「ん?真紀のバカ」
『……けど、好き』
「知ってる。」
こんな私でも
好きだと言ってくれた
人形みたいに笑う私……
「は?どこが人形なわけ?」
過去の話をしたら
堤川さんは意味がわからないと言った
「確かに初めは作り笑顔って思った。けどそんなの誰だってするし、会社なら尚更な話。今の真紀は普通に笑ってるし、俺は人形みたいだなんて一度も思った事ないけど」
そう言ってくれて
心がスッキリした気分だった
大丈夫…。
もう、大丈夫って。