控え目に甘く、想いは直線的
私は説明する園田さんの横に立って、頷いていただけだった。一日目の午前中は6人が面接予定となっていて、一人の面接時間は15分から20分。
一番の人を園田さんが呼ぶと、緊張した面持ちで歩いていく様子を私は見守った。深呼吸して、ノックをする姿を見て、去年のことを思い出す。
私も緊張してノックする手が震えた。合格出来る自信もなく、ここで仕事をするなんて全然想像出来なかった。それでも、今ここにいて、採用試験に関わっているのだから、先のことなんて分からないものだ。
本当に奇跡だと思った。涼さんにも会えると奇跡までついてきたけど、もしや運命? と思った。でも、運命の人ではなかった。
今となっては運命の人が涼さんでなかったのは良かったかも。でも、要さんが運命の人とは限らない。
午前中の面接が全部終わり、私は園田さんと近くのカフェで日替りランチプレートをオーダーした。
「実は私、人事部に行きたいと柴田部長に懇願していたのよ。絶対に役に立つから! とアピールしたんだけどね、ダメだったわ。柴田部長は人気があるからたくさんの人が希望していたんだけど、まさか新人を入れるとは思いもしなかった」
一番の人を園田さんが呼ぶと、緊張した面持ちで歩いていく様子を私は見守った。深呼吸して、ノックをする姿を見て、去年のことを思い出す。
私も緊張してノックする手が震えた。合格出来る自信もなく、ここで仕事をするなんて全然想像出来なかった。それでも、今ここにいて、採用試験に関わっているのだから、先のことなんて分からないものだ。
本当に奇跡だと思った。涼さんにも会えると奇跡までついてきたけど、もしや運命? と思った。でも、運命の人ではなかった。
今となっては運命の人が涼さんでなかったのは良かったかも。でも、要さんが運命の人とは限らない。
午前中の面接が全部終わり、私は園田さんと近くのカフェで日替りランチプレートをオーダーした。
「実は私、人事部に行きたいと柴田部長に懇願していたのよ。絶対に役に立つから! とアピールしたんだけどね、ダメだったわ。柴田部長は人気があるからたくさんの人が希望していたんだけど、まさか新人を入れるとは思いもしなかった」