控え目に甘く、想いは直線的
予想外の配属
***
4月1日。
今日入社式の会社は多く、コロアールマーケティングも例外ではない。
最終面接日に涼さんに再会出来るという奇跡が起こり、さらに合格という奇跡も起きた。
就職活動で着ていた時と同じ紺色のスーツに身を纏い、入社式の会場である大会議室に入る。
「緊張するね」
「夕美は緊張してばかりよねー」
自信満々だった柊花も合格して、私は二重に喜んだ。
一番端に座った私は、隣に座る柊花と共に入社式が始まるのを待つ。
相変わらず堂々としている柊花に見習って私も背筋をピンと伸ばし、顔をあげた。
同じように最終面接を通った人が横に並んでいる。全員で10人……あれ?
1、2、3……
「ねえ、柊花。入る人って、10人じゃなかった? 11人いるけど」
「えっ? ほんとに?」
柊花も同じように横を向いて数えたが、やっぱり11人で、私たちは首を傾げた。
一人増やしたのかな?
4月1日。
今日入社式の会社は多く、コロアールマーケティングも例外ではない。
最終面接日に涼さんに再会出来るという奇跡が起こり、さらに合格という奇跡も起きた。
就職活動で着ていた時と同じ紺色のスーツに身を纏い、入社式の会場である大会議室に入る。
「緊張するね」
「夕美は緊張してばかりよねー」
自信満々だった柊花も合格して、私は二重に喜んだ。
一番端に座った私は、隣に座る柊花と共に入社式が始まるのを待つ。
相変わらず堂々としている柊花に見習って私も背筋をピンと伸ばし、顔をあげた。
同じように最終面接を通った人が横に並んでいる。全員で10人……あれ?
1、2、3……
「ねえ、柊花。入る人って、10人じゃなかった? 11人いるけど」
「えっ? ほんとに?」
柊花も同じように横を向いて数えたが、やっぱり11人で、私たちは首を傾げた。
一人増やしたのかな?