控え目に甘く、想いは直線的
部長の言葉に驚いたが、自分の不純な動機が最終面接の時に気付かれたのではないかと思っていたから、不思議ではない。
そのときはその不純な動機がばれて、不採用になったと思っていた。
「涼くんを追ってきたの?」
「追ったというか、ここで働いているのを知ったから受けてみようと思って」
「そういうのを追ったというんだ」
部長に冷たく断言されて私は萎縮する。
追ったことになるのかな?
ずっと好きだったわけではない。
でも、好きになったから近付きたいと思った。
それを端から見たら追ったというのか……。
「ふうん、そうか。涼くんをねー。それを分かってて、要さんは野々宮さんを欲しがったんだ」
大石さんが意味深な表情で部長を見たが、部長は動じることなくパソコンを見ていた。
大石さんの言っている意味が分からなかったが、パスワードを入力していたまま止まっていたことを思い出し、ログインをクリックした。
9時30分になり、応接室へ移動する。
「今日の研修内容に変更はない。予定通り、10時から始める」
そのときはその不純な動機がばれて、不採用になったと思っていた。
「涼くんを追ってきたの?」
「追ったというか、ここで働いているのを知ったから受けてみようと思って」
「そういうのを追ったというんだ」
部長に冷たく断言されて私は萎縮する。
追ったことになるのかな?
ずっと好きだったわけではない。
でも、好きになったから近付きたいと思った。
それを端から見たら追ったというのか……。
「ふうん、そうか。涼くんをねー。それを分かってて、要さんは野々宮さんを欲しがったんだ」
大石さんが意味深な表情で部長を見たが、部長は動じることなくパソコンを見ていた。
大石さんの言っている意味が分からなかったが、パスワードを入力していたまま止まっていたことを思い出し、ログインをクリックした。
9時30分になり、応接室へ移動する。
「今日の研修内容に変更はない。予定通り、10時から始める」