控え目に甘く、想いは直線的
聞かれても知らないことばかりで答えられなかった。知っていても答えるつもりはなかったけど、改めて部長のことを何も知らないと思った。
「あの、大石さんのお年を聞いてもいいですか?」
男性でも年齢を聞かれるのは嫌かもしれないので、遠慮がちに聞いてみた。本当は大石さんよりも部長の年齢を聞きたかったが、部長に聞く勇気はない。
部長と大石さんは一学年違いだと聞いているから、大石さんの年齢を知れば、必然的に部長の年齢も分かるであろうと思った質問である。
「俺の年? いやあ、野々宮さんが俺に興味を持ってくれるのは嬉しいなー。今年29になるよ。ちなみに誕生日は5月5日のこどもの日なんだ」
嬉しそうに話す大石さんは聞いていない情報まで丁寧に教えてくれた。
大石さんが29歳なら、部長は30歳。やっぱり落ち着きがあるのは大人だからだ。
「そうなんですね。こどもの日だなんて、覚えやすいですね」
「野々宮さんは誕生日、いつなの?」
「私は10月14日で何でもない普通の日です」
「あの、大石さんのお年を聞いてもいいですか?」
男性でも年齢を聞かれるのは嫌かもしれないので、遠慮がちに聞いてみた。本当は大石さんよりも部長の年齢を聞きたかったが、部長に聞く勇気はない。
部長と大石さんは一学年違いだと聞いているから、大石さんの年齢を知れば、必然的に部長の年齢も分かるであろうと思った質問である。
「俺の年? いやあ、野々宮さんが俺に興味を持ってくれるのは嬉しいなー。今年29になるよ。ちなみに誕生日は5月5日のこどもの日なんだ」
嬉しそうに話す大石さんは聞いていない情報まで丁寧に教えてくれた。
大石さんが29歳なら、部長は30歳。やっぱり落ち着きがあるのは大人だからだ。
「そうなんですね。こどもの日だなんて、覚えやすいですね」
「野々宮さんは誕生日、いつなの?」
「私は10月14日で何でもない普通の日です」