控え目に甘く、想いは直線的
柊花は運ばれてきたばかりの酢豚を取り分けて、私の前に置く。
「だったらさ、柴田部長に目を向けてもいいんじゃないの? 私が見る限り、柴田部長は夕美のことを気に入っているもの」
「気に入っている? そうなのかな……そんなふうには見えないけど」
どこをどう見たら気に入っているように見えるのだろうか。
私を見る部長はいつも眉間に皺を寄せて、険しい顔をしている。私になにか不満があるのかと思うくらいで、どう思っても気に入られているとは思えない。
嫌われているのではないかと思ったことはあるけど、好かれていると感じたことは一度もない。だから、あり得ない。
「まず第一に夕美を人事部に配属したのは気に入っていたからでしょ?」
欲しかったから入れたみたいなことを言っていたけど、気に入ったとは言ってはいないし、気に入られる要素も見当たらない。
気に入っているならもう少し優しくしてくれるものではないだろうか。
ごくたまに優しいと思うことはあるけど、本当にごくたまにだ。
「だったらさ、柴田部長に目を向けてもいいんじゃないの? 私が見る限り、柴田部長は夕美のことを気に入っているもの」
「気に入っている? そうなのかな……そんなふうには見えないけど」
どこをどう見たら気に入っているように見えるのだろうか。
私を見る部長はいつも眉間に皺を寄せて、険しい顔をしている。私になにか不満があるのかと思うくらいで、どう思っても気に入られているとは思えない。
嫌われているのではないかと思ったことはあるけど、好かれていると感じたことは一度もない。だから、あり得ない。
「まず第一に夕美を人事部に配属したのは気に入っていたからでしょ?」
欲しかったから入れたみたいなことを言っていたけど、気に入ったとは言ってはいないし、気に入られる要素も見当たらない。
気に入っているならもう少し優しくしてくれるものではないだろうか。
ごくたまに優しいと思うことはあるけど、本当にごくたまにだ。