青い春
関係
1 休日なのに早く目が覚めた。家には相変わらず居間で寝ている親父がいてその周りを囲むように沢山の空き缶などのごみが散らかっている。
 まったく、こんな朝早くに起きたってしょうがないじゃないか。
 そう思って二度寝しようとするも家に居るのがとても嫌だった。俺は身仕度をし、家を出た。
 なんとしても俺は家には一秒たりとも長くは居たくない、いつもそう考えてきた。
散歩がてらに歩いていると学校まで来ていた。
 家よりは何倍もましとはいえ、何故学校方面に行ってしまったんだ、と俺は自分に疑問を投げ掛けていた。
 が、その後俺は実は何かに導かれていたんじゃないかと考えることになった。しばらく学校周辺を歩いていると見覚えのある影が目に写った。それが目に入ったときにはそれがなんだかわかっていた。
 そう、春香である。少ししか関わっていないがそれはすぐにわかった。春香は外に置かれた花の咲いた鉢に水をかけていた。
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