雨も好き。
そんな顔したら期待しちゃうよ。

恥ずかしそうに目を逸らす。

きっと僕は毎日好きが大きくなっている。この間までしまっていた箱には、もうはまらないほどに。
そして今この瞬間も。

いつもの僕なら言うはずがない、言えるはずが無い言葉がこぼれる。

「僕が好きって言ったらどうする?」

すんなりと言葉が滑り落ちた。

赤面して俯き、もういっぱいいっぱいのなっちゃんを見て、自制がかかった。
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