雨も好き。
「きれー...」

本当に綺麗だ。
やっぱり何度見てもいいものだ。

不意に隣を見ると、翔ちゃんがこちらを見ている。
「な、なんかついてる?」

お化粧おかしかったかな?

「んーん、なんにも。可愛いよ。」

そう言ってぽんと頭に手が乗る。

ずるい。大好きだ。でも─

「期待させんな、バカ。」
翔ちゃんに聞こえないように呟いた。
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