雨も好き。

春花side

「さあ、どれでもどうぞ!」

そう言って両手を広げる。

古賀くんが泣くだなんて正直びっくりだ。

もう泣き止んでいるけれど、きっともう心の中はぐちゃぐちゃだろう。

適当なタイミングで店員を呼ぶと、古賀くんはコーヒーを頼んだ。

それに合わせて私もコーヒーを1つ。

古賀くんは意を決したように話し出す。

「瑛星となっちゃんが...付き合い始めた。」

「えぇ!?」

「ごめん、加藤さん、瑛星のこと...。」

いや、そうではなくて。

いや、そうだけどさ。

夏海、どういうつもり?

瑛星も。

聞き間違いだろうか。
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