雨も好き。
すると、こちらに向かって真っ直ぐに走ってくる。

えっ!えっ!?

「なっちゃん!来て!」

そう言われて、とっさに翔ちゃんの元へ向かう。

手を握られて、全力ダッシュ。

この手、懐かしいなぁ。

ゴールして、久しぶりに翔ちゃんをきちんと見た気がする。

「あたし、そろそろ行かなきゃ!次なんだ!」

そう言ってまだ繋がれていた手を振りほどき、瑛星を探す。

危ない、うっかりドキドキしてしまうところだった。

春花のものなんだから。

それにあたしには瑛星がいる。

お題、何だったんだろうなぁ。

聞いておけば良かったと、少しだけ後悔した。
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