雨も好き。
すると、スマホがパカパカと点滅していた。

誰からだろう?

確認すると、瑛星からLINEが入っていた。

『明日、デートしない?』

こんな時に...でも、今だからこそいいのかもしれない。

『やったー! どこにする?』

電話じゃなくてよかった。

全然、やったー!なんて表情してないよね、あたし。

何度かやりとりをして、明日の10時に映画館の前で待ち合わせになった。

そうと決まればクローゼットをあさる。

デートって、何を着ればいいんだろう。

こういうとき、翔ちゃんがいればなぁ。

また翔ちゃん。だめだめ、頑張れ夏海!

自分に喝を入れて、またクローゼットをあさり始めた。
< 166 / 214 >

この作品をシェア

pagetop