雨も好き。
翔馬side
金曜日の告白から、一週間が経とうとしている木曜日。
あと10日もすると、僕の誕生日。
「今年もなっちゃん来るのよね?ケーキ注文しなくちゃね!」
そう言ってウキウキする母に、
「今年はなっちゃん来ないよ。もう高校生だしね。」
そう言っている自分が苦しかった。
「あら、そういうものなの?」
そう言ってしょんぼりする母には、少し申し訳ない気持ちになった。
あの日以来、なっちゃんとは話していない。
どこにいてもなっちゃんを見つけられる僕の目は、洗練されていっていた。
なっちゃんを避けるために。
時が経てば経つほど溝を埋めることが難しくなると頭では分かっていても、やはりそれは難しくて。
「なっちゃんだって彼氏いるし、申し訳ないよ。」
そう言うと、
「えー、あんたたち結婚するんじゃなかったの?幼稚園の頃は耳にタコができるほど聞かされたもんだったわぁ。」
「いつの話してんの。」
そう、そんなのとおの昔の話なのに、僕はまだそれが有効だとどこかで信じていた。
自分で言った言葉に、自分で言う傷つくとは、不覚だった。
あと10日もすると、僕の誕生日。
「今年もなっちゃん来るのよね?ケーキ注文しなくちゃね!」
そう言ってウキウキする母に、
「今年はなっちゃん来ないよ。もう高校生だしね。」
そう言っている自分が苦しかった。
「あら、そういうものなの?」
そう言ってしょんぼりする母には、少し申し訳ない気持ちになった。
あの日以来、なっちゃんとは話していない。
どこにいてもなっちゃんを見つけられる僕の目は、洗練されていっていた。
なっちゃんを避けるために。
時が経てば経つほど溝を埋めることが難しくなると頭では分かっていても、やはりそれは難しくて。
「なっちゃんだって彼氏いるし、申し訳ないよ。」
そう言うと、
「えー、あんたたち結婚するんじゃなかったの?幼稚園の頃は耳にタコができるほど聞かされたもんだったわぁ。」
「いつの話してんの。」
そう、そんなのとおの昔の話なのに、僕はまだそれが有効だとどこかで信じていた。
自分で言った言葉に、自分で言う傷つくとは、不覚だった。