雨も好き。

瑛星side

昼休み、なんとなく夏海と雑談をしていた。

「でね、もうちょっとでクリアできそうだったのに!」

夏海は最近もっぱらケータイゲームだ。

俺もいくつか勧められてやっているが、夏海はめちゃくちゃ下手くそだ。

今夏海が話しているステージを俺は二日前にクリアしている。

ちなみに俺の方が一週間遅く始めたのにも関わらずだ。

「だーから、アイテム使えっつったろ?」

夏海いわく、『アイテムを使ったら負けな気がする』らしい。

別に課金するわけでもないのだからいいと思うのだが。

ぷうっとほっぺを膨らまして、怒ったふりをするが、これもお約束

「ぶっ!!」

思いっきり両頬を両手で押してやった。

そのまま夏海のほっぺで遊ぶ。

「おま、よく伸びるな。」

くくくっと笑いながら、それでもやっぱり伸ばす。

「ほっほ、はひはっへふほ!はへほー!」

その顔が最高に面白くて腹を抱えて笑った。

すると、またぷうっとほっぺを膨らまして。

これじゃあ、永遠ループだ。

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