雨も好き。
部屋に戻ると、押し殺していた溜息が一気に吐き出された。

また、勉強再開。

それでも頭の中はぐるぐるぐるぐる。

ゴッホかて。

こんなことではよろしくないと、ほかのことを考えようと頭を回す。

あ。

そういえば、瑛星の誕生日プレゼントまだ決めてなかった。

さっきまで自習をしていた、いわゆる『なんでもノート』のページを一枚切り取り、そこにリストアップしていった。

それなのに...

考える先にはいつも翔ちゃん、翔ちゃん、翔ちゃん。

うんざりするほど翔ちゃんが出てきて、その度にかき消した。
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