雨も好き。
最初に登場した彼は、ごく一般の商人の家の次男であるニコロ。

その彼が、その街一の豪族の長女であるマリーに、密かな恋心を寄せる。

度々街に咲いていた花の話などをしては、図鑑を広げ、そうして幼少期を過ごした。

しかし身分の差から、その気持ちを胸にしまい、隣の村のリアと結婚する。

いつしか会いにこなくなった彼を探して、マリーは家を飛び出すが、こそにいたのは暖かな家庭を築いたニコロの姿。

マリーは彼の家の前に、myosotis(ワスレナグサ)の花を一輪置いて去って行く。

花言葉は『私を忘れないでください』

ニコロは、その花を抱きしめて深く後悔する。
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