雨も好き。

翔馬side

なっちゃんがお風呂に入っているあいだに洗い物をすませ、紅茶の用意をした。

コンコン。
「どうぞ。」

なっちゃんが申し訳なさそうに部屋に上がり、いつもの場所に座った。

紅茶を飲んでからタイミングをとって話し始めた。

きっと、嘘偽りのない言葉で。

しかし途中で自分の予想と違う方向であることが見えてきた。

色々と予想をして、様々な回答を考えていたのに。

なっちゃんはすごく悩んでいる目の前で、僕の心はすこし軽くなっていった。

そしてしばらく、先程とは違う方向に頭をフル回転させた。

答えを出すと、なっちゃんは驚いた表情で、でも先程よりずっといい顔をしていた。

「おやすみ」

そう言って部屋を出て、いつもの部屋に入ってすぐに電気が消え、家は僕一人かのように静まり返った。
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