雨も好き。
あのあと、ひと月ほどなっちゃんが浮いていたのは知っている。
しかし、きっと僕のせいなんだろうな、と思い、なんだか僕も話しかけられなかった。

それから、なっちゃんはこれまで以上に感情を殺していると思う。
しかしそれは周りのためではなく、なっちゃん自身のためのものだ。

ただ、僕には嘘をつかない。というより、つけない。

だから、たまに辛いこともあった。
あれは中1の頃の話だろうか。
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