雨も好き。
そんなことを思い出していたら、いつのまにか図書館。

眼鏡をかけ、シャーペンを握る。
ページをめくると、《ありがとう^^》の付箋が貼ってある。
なっちゃんに貸したら、返ってくる時に貼ってあったものだ。
この眼鏡、初めてかけたとに褒めてくれたっけ。
このシャーペンも、一度貸したら気に入って、同じの買ってたな。

そんなことまで思い出す。

僕の中には、至るところになっちゃんがいる。

これで、好きじゃないとか、無理あったよなぁ。

でも、これからは嘘つかないからね。
本気でぶつかる。
たとえ今の関係を失っても。

そう決意して、なっちゃんとお揃いのシャーペンをノートに走らせた。
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