雨も好き。
「どっちとかじゃないし。どっちも友だちだよ。」

「えー。んじゃあさ、夏祭りどうすんのよ。」

きた!ホットでバットな話題!!

その時─

ヴーヴーヴーヴー....
携帯が鳴った。
ナイスタイミング!!!

「ごめん、ちょっと電話。」
そう言って部屋を出る。

画面に出たのは、【古賀翔馬】の文字。

「もしもし、翔ちゃん?」

「Happy Birthday、なっちゃん。」

時計を見ると、ちょうど0時を指している。

「ありがとう!てか、タイミング良すぎ!大好き!!」

「??そりゃどうも。」

どうやらわかっていないらしい。
さすがの翔ちゃんでもこれは分からないか。わかられても怖いけど。

「じゃ、楽しんでるところごめんね、合宿頑張って。」

おやすみ、と優しい声。

緩んだ表情を直すのを忘れていた。
そのまま部屋に戻ると、
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