雨も好き。
その夜は、みんな疲れきって集まることは無かった。

「電気消すね。」
「うん。」

「─ねぇ、夏海?」

「ん?」

「古賀くん、好きなの?」

「うん」
─あれ?何言ってんだろ、あたし。

「やっぱり、そうかなって思ってた。でも、瑛星もいい奴だよ。」

「うん、知ってる。」

「─あたしね、瑛星と昔付き合ってたんだ。」

「そう....だったんだ....」
─ずきん。
あれ?これも、おかしい。

「でも、あたしが振った。あたしが言うのもなんだけど、いい男だよ?少し後悔するくらい。夏海、後悔しないようにね。」

「...うん。」
どうやったら、後悔しないんだろう。
春花が後悔したってなんだろう。
何が正解なんだろう。
瑛星と春花の過去を知りたい。

いろんな疑問が頭を巡る。

そうしているあいだに、深い眠りに落ちた。
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