雨も好き。
「なっちゃん、これで良かったの?」

何を頼んだか、それまで気づかなかった。

それは、小さな箱に入った玩具の指輪。
小さいから狙いにくいかなと思ったのだ。
「い、いいの!」

そろそろ疲れてきた。
「休もっか。」
そう言って、人の波から少し外れたところで休む。
「穴場発見!」
翔ちゃんが手招きしたところは、丁度二人分ほどの石があり、花火がよく見えた。

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