紅い瞳の男の子



…午前十一時。


○○ホテルにて。


「お兄さま、お相手の方は…」


そう言うと、悔しそうに顔を歪めた。


「もう少しだ…」


相手の親は、涼しい顔をしていた。



そう。このお見合いは決まるかのような、涼しい顔を。


「…っすいません」


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