君色想い
一番の理解者
保健室のベッドに座って携帯を開くと
拓也からメールが届いていた。
…開くのが怖い
恐る恐るメールを開く
“体調悪いのに、自分の話ばっかりしててごめんな”
私はただ罪悪感しかなかった。
自分の感情で拓也を振り回して、七海ちゃんを困らせて、最低だと思った。
“こっちこそごめん。七海ちゃんとお幸せにね♪”
メールは便利だ。直接では言えない祝福の言葉や笑顔もメールだと簡単に表現できる。
今朝の拓也は、いつもと変わらなかった。
全部悪いのは私の方だった。
それでも気遣ってくれた拓也の優しさを改めて感じて、苦しくなった。
今まで拓也とずっと一緒だった。
拓也は特定の彼女を作らなかった。
…べつに遊びの彼女がいた訳でもない。
いつかお互いに、彼氏、彼女が出来る日が来る事は分かっていた。
もしそうなった時は、お互いを応援していくつもりだった。
いつでも、どんな時でも、私は拓也を支えていこうと思っていた。
いつかの拓也は私に
『俺、早希の事は何でもお見通しだわ』
と言っていた。
私も……拓也の1番の理解者は私だという自信があったんだ。