バレンタイン狂詩曲(ラプソディー) 〜キスより甘くささやいて 番外編〜
俺はチョットだけ、美咲にコツを教える。美咲は頷きながら、真剣に俺の顔を見ている。
そんなに見つめられるとドキドキするだろと、思いつつ、
「で、これで基本のトリュフが出来上がり。って事。後は美咲が思いついたものを混ぜたり、入れたりすると、美咲オリジナルだよ。」と笑いかける。美咲は
「何がいいかな?」と俺を見るので、
「それって俺に聞く?」と美咲を見ると、アッと言って、
「それは、教えてもらっちゃダメだった。」と笑い、
「考えてみる。」とニッコリした。俺は、
「美咲、俺を放っておきすぎだと思うんだけど。」と文句を言って美咲の体を抱きしめてから、
「天気が良いから。お散歩行きたい。」と耳元で囁いてから、耳を甘噛みする。美咲はくすぐったいと、体をひねりながら、
「しょーがないなあ。ここを片付けたら一緒にお散歩してあげる。」と笑って、俺の頬にキスをくれた。
満足だ。俺は美咲のキスひとつで、こんなにも機嫌がよくなってしまう。


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