【同性愛】それでも好き

 有名なのに、俺は今日知った。一体どんな有名者なのか?

 俺が不思議そうに首をかしげると、ケンジはニコっと微笑んだ。


「バイなんだってさ!」
「…バイ?」
「あぁ~、ゲイってこと」


 ゲイ?
って、異性じゃなくて同姓を好きになるっていう??


「確かに可愛い男だよな!3組の奴等はアイツの事ほぼ女扱いらしいよ」

 ククっと喉の奥で笑い、ボールを籠へとなおすと帰ろうと声をかける。


 バイ…
 レズ…
 ほぼ、女扱い…。


なんでだろう?
胸の辺りがムカムカする…


 アイツの笑顔が頭から離れない…笑った声も、仕草も…


「龍?どうした?」

「へ?」


 顔を上げると、いつの間にか教室に到着していた。


「張り切りすぎてバテタ?」

 クスクスっと笑い、俺の頭を軽く叩くと服を着替え始めた。


バテたのかな?
なんだろう?この気持ち…


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