【同性愛】それでも好き
名前を言った覚えはないのに…
「さっき友達が龍って言ってたから…」
チラっとケンジを見てそう言うと、ケンジはニコっと微笑んだ。
「そう!龍だよソイツ。君は?」
「俺は、向日葵だよ」
少し恥ずかしそうに言うと、モジモジとしだした。
「ヒマ…ワリ…」
「うん、女みたいな名前だろ?」
苦笑いの混じった声に龍はブンブンと首を振った。
「そ、そんなことないよ!」
「いいよ!俺もこの名前気に入ってないからさ」
「なんで?いいじゃん向日葵って!向日葵にぴったりだよ!」
元気な笑顔が似合ってるし…なんか、向日葵っぽいし!!
単純にそう思った俺だけど、向日葵はそうとは思わなかった。
「女っぽいって言いたいの?」
「違う!なんていうか、向日葵っぽいっていうかさ…」
フォローがフォローをしてくれない…この場合どういえばいいんだろう?
「龍は男らしい名前だからいいじゃんか」