【同性愛】それでも好き

「え…や、そんな事もないよ」

 龍って名前だけで、実際は全然男らしい人間じゃない…
 結構気弱だし…、得意なのはバスケだけで、力もないし…ケンジの方がよっぽど男だ。


 弱く笑うと、向日葵はクスクスっと笑い出した。


「龍って面白いな!」

「え?」

「早く食べよう!冷めちゃうよ!」


 向日葵はまだ笑ったままご飯を食べ始めた。俺は中途半端な会話に首を傾けながらもカレーをパクパクと食べた。


「じゃ、俺ら行くから!」

「龍ちゃん、浮気しちゃだめよ~」


 ケンジとケイは食べ終わるとすぐに食堂を出て行った。
 ここに残されたのは、俺と向日葵…


「…龍は、あの人と付き合ってるの?」

「…え?」


 思わず食べていたカレーを噴出しそうになり、手で口を押さえた。


俺と、ケイが?!


「動揺してるね…そうなんだ~」


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