【同性愛】それでも好き


「人には分かんない臭い…でも、同じ経験してると仕草とかでわかんの!」

「仕草…」


 ケイは常に笑ってる…それだけでわかんの?

「ノンケにはわかんないって」

「え?」


 ボソっと呟いた言葉だろうけど、俺には全部聞こえた。
 ノンケ?ノンケって…何?


「なんでもない!俺教室戻る!」

 ギィーとイスを引くと食器を持ち俺から離れていった。
 俺は急いで食べ終え後ろを追うと、向日葵はニコニコと微笑んだ。


「にゃに?」

 まだ口の中に入ったご飯が邪魔してうまく喋れない…

「にゃんでもにゃ~い」

「…うっ」

俺をからかったのか同じように言い返し、俺の腕を抱き寄せた。
俺は驚き手を引こうとしたが向日葵の力は強かった。


「俺の教室きなよ!みんなに紹介したげる」

「…紹介?」

 ゴクリと飲み込むと、やっと普通の言葉を言えた。
にしても、紹介って…

なんとなく、怖い…



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