【同性愛】それでも好き

でも顔を見れば、そこには目を潤ませた向日葵が俺を見てる。
まるで女のようで…ドキドキしてしまう。



「…龍…」


声もやけに耳に響いて…



「龍…くん?」

「ふぇ?あ、龍でいいよ」


男から”くん”なんて最近は滅多に呼ばれないせいか、少し気持ち悪く感じすぐにそういうとなっちゃんとい男は頷いた。


「龍、俺は那智。向日葵とは腐れ縁でずっと一緒なんだ…こんな性格だけど仲良くしてやってよ」

「あぁ…はい」


"那智"はまるでお母さん…イヤ、お父さん?
さっきまでとは違って優しい笑みを浮かべている。


「ヒーが他の男を教室に連れてくるなんて珍しいな~」
「いっつも逃げてくるのにな~」
「変なのに絡まれるから食堂嫌いとか言ってたのに…」

周りから口々に言われる言葉に翻弄されていると那智が俺を引っ張って廊下へと連れ出した。


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