【同性愛】それでも好き

「つ!おい!座るな!」

「なんで~?」

「お、俺は病人だぞ?それに、花!花なんかいらない!ここは学校なんだから見舞いも必要ない」


どこからこうやって言葉が湧き出てくるんだろう。
言いたい事はこんな冷たい言葉じゃないのに、何かに恐れてどんどん溢れてくる。


「…園芸部の子がくれたんだよ…、『かすみ草』」

向日葵の表情がどんどん暗くなっていくのがわかる。
『ごめん、ありがとう』そう言えばいいのにそれが出てこない。なのに、違う言葉はどんどん俺を操作させる。


「向日葵にくれたんなら、俺ん所に持ってこなくていい」

「龍が倒れたって聞いたから心配したんだよ?大丈夫?」


頭を抱える俺に向日葵は顔をのぞかせてきた、その行動に俺は思わず相手を押し離した。


「うわっ…ち、近寄るな…」

「龍?」

ドキドキ…そう胸が言ってる気がする。

「龍冷たい…何かあった?」

「何もないよ…俺にかまうなよ。俺なんか何処にでも居る男子生徒だろ」


頭の中が混乱してる。
俺は、コイツが好きなのか?!
…多分、それは100パーセントで好きなんだ…
でも、コイツは男…
俺も…男で…

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