【同性愛】それでも好き
「何処にでもいないよ?龍は龍だよ?」
俺の肩を引っ張ってくる向日葵に、俺は振り返り相手を睨んだ。
「好きなんだよ」
向日葵の表情は、すっごい寂しそうで、まだ胸がドキドキと高鳴りを始めて…
俺を…好き?
それは世に言う『両思い』なわけで…
「ひま…わり?」
「龍が、好きなんだよ?」
向日葵が流した涙が、俺の目の前を落ちていった。
それと同時に記憶が頭を通り抜けた…
―『もう近づかないで欲しい』―
「俺は、男なんか好きじゃない」