【同性愛】それでも好き
「教室は暑いし…、ジュース飲みたいから付いてきて」
「あぁ…」
返事をすると立ち上がり、ケンジと教室を出た。
窓が開いてるせいか、風が顔に当たって少し気持ちよかった。
廊下を歩きながらケンジはさらっと聞いてくる。
「それで、悩んでるのは?あの男の子?」
「…え?」
あまりに図星で、ケンジの顔が見れない。透視される気がした…
「三角関係とか?」
「はぁ?!」
ケンジが何を…何処まで考えたのかは分からないけど、微妙に笑みの含んだ口調に俺は顔を赤くしてしまった。
「龍が休みのときに、他のクラスのヤツが何度も龍を尋ねにきたよ?」
どんなヤツ?そう聞かなくても、そいつが那智だってことは何となく分かった。
きっと向日葵を泣かせて傷つけた俺を殴りにでもきたんだろう…
「向日葵くんだっけ?あの子も一度だけ来たな…」
「…え?向日葵が?!」