【同性愛】それでも好き
ケンジチームがタイムと取ると、一度足を止め息を整える。
汗がダラダラとこぼれて、シャツは汗だらけ!
「龍!お前最後に3ポインと決めろよ!そしたら勝てる」
「…んな簡単に言うなって」
シャツの袖で汗を拭うと、ふとさっきボールを拾ってくれたヤツに視線がむかった。
「あ……」
そいつは笑っていた。
すっごい笑顔で、透き通るような笑顔で…
「可愛い…」
ポロっとこぼれる本音に俺は思わず口を手で覆う。
男相手に、可愛いわないだろ…
でも、そいつは可愛い声で笑っていて、可愛いそぶりで他の男に手を振る…
その行動に、わけもなくイラっとしてしまう。
触るな!って怒鳴りたくなる…
「龍!!よそ見すんな!」
気が付けば始まっていたゲーム
ボールはまた俺にやってきた。
が、俺はあいつばかりを見ていたせいかボールをうまく取れずまたコートの外に出してしまった。