【同性愛】それでも好き


「…俺、向日葵が好きなんだ…」

「知ってる!龍ちゃん見てたらわかるよ~!」


クスクスと笑う声にどことなく安心する…。よかった…泣きつれたらどうしようかと思ってた…



「あ~そうだ!それと…アイツらに言っておいて…」

思い出したように言うと、またクスクスと笑い俺のケツに手をまわす。


「つ、何?!」

「俺は~、残念ながらネコじゃないから突っ込む側!」

「はぁ?!」


ネコって何?猫?



「ケンちゃんがアイス買ってくれるって言うから俺行くね~」

空き箱の弁当を持つと楽しそうに去っていくケイ。俺はケイの後ろを追い走り、一度止まると振り返りニヤリとほほえんだ。


「龍ちゃん?」


「ケイのアイスは俺が変わりに貰っておく!太るからな~、俺親切~!」


「黙れ!龍!」



一度考えたんだ、もしケイと俺が付き合ったらって…でも、どう考えても俺らにはこの関係が一番楽しいと思う。


付き合ってからそれに気づいて別れたら、もう取り戻せない関係を俺は壊したくはないんだ…



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