【同性愛】それでも好き
「…あ、…うん」
相手の笑顔に、今度は急に顔が赤くなってしまう自分が恥ずかしかった。
赤くなったことをバレないようにするためにも、俺はそそくさとその場から立ち去りコートに戻った。
「龍!そのままボーっとしてると負けるぞ…」
「……」
ケンジの挑発的な言葉に、俺はパン!と頬を叩いた。
ここで負けたらお昼のパンが…!
負けられない…負けるなんてかっこ悪い…
そっとアイツを見ると、ずっとコッチを見ていた。
アイツにかっこいい所を見せたい!
「龍!」
見方のパスに今度はしっかりと受け取ると、ドリブルしディフェンスを交わしボールを放つ。
もちろん、場所はスリーポイント
そこからはまるで、スローモーション
飛び上がった俺と、アーチを描いて落ちていくボール
―シュッ!