【詩集】四角い箱
視線
◆視線◆
誰かの目がたまらなく怖い
こちらを見ながら囁かれる内緒話
何を囁かれているのだろう?
ここは狭い箱の中
閉じられた空間の中で
泳ぎ続ける僕らは
なんとちっぽけなことか
ちっぽけな僕らは
ちっぽけな支配者に怯えて
ちっぽけな支配者は
小さな箱の中に閉じ込められて
外の世界を知らないで
自分の世界の狭さに
気づこうともしないんだ
ちっぽけな僕らは
ここにいる限りちっぽけなままで
今日もまた 誰かの視線に怯えてる