Another Existence
「うぎゃあーっ!理子のお馬鹿!!
何してんだ!
いっちゃんのご機嫌がナナメになっちゃうでしょーが!
最終的には怒りの矛先が俺に来んだからやめろよ!」
で、コイツも身長が165cmと男にしちゃ低いが、反対にテンションは鬱陶しいくらいに高い。
そんな明るい茶髪のこの男は、
小田 祥太朗ーオダ ショウタロウー。
コイツも友達。
ちなみに祥太朗と理子は幼い頃からの幼馴染らしい。
「祥ちゃんに馬鹿って言われたくないよ!祥ちゃんの方がお馬鹿なくせに!」
「んだとー!この前の中間は俺の方が断然上だぞー!!むしろいっちゃんの方が馬鹿だかんな!」
「そういう意味じゃなくて祥ちゃんは
勉強以外考える事全部馬鹿なの!
いっちゃんだって頑張ってるんだから馬鹿にするなー!」
「はいはい、落ち着け。
どっちも馬鹿だから安心しなさい。
それより起こさないと伊近は永遠に
眠り続けるから。
ほら、いーちーかーおーきー、ろっ!」
「…い゙っ…!
…お前…教科書の角で叩くとか頭沸いてんだろ。」
ゴッという鈍い音が耳に入ってきたと思ったら、ジワジワとすぐに激痛が頭にやってきた。
ほんと悪魔。なんなのこいつ。
絶対楽しそうな笑顔で殴っただろ。
クソドSめ。
女顔のクセに184cmという高身長の
この金髪男は、一ノ瀬 薫ーイチノセ カオルー。
イラつくけど、一応友達。
ガバッと席を立てば、自然と視界に入る薫の表情はというと よくできました と言わんばかりの満面の笑み。
やっべ殴りたい。この女顔。
「伊近が起きないのが悪い。
もう、そんなに睨まなくてもいいじゃん!眉間のシワ治らなくなるよー?
あ、そうだ、伊近。放課後職員室来いって鹿島が言ってた。
頑張って〜」
嫌味ったらしく笑うと、俺の皺の寄った眉間を容赦なくグイグイ人差し指で押してくる。
なんなのコイツ、まじで。
「っ…、やめろほんと、うざい。」
そんな彼等3人の個性は少しばかり強いが、俺の信頼する唯一の友人達だ。
入学してから彼等と大体いつも一緒に居る。