Rose of Blood 【リメイク版】
仕事をしていると、ジョシュが部屋にやってきた。来るだろうなとは思っていた。それに、思っていた通り気持ち悪いくらいニヤニヤしている。
「何だ。」
「別に。 昨日のお出かけはどうだった? 楽しめたか?」
ジョシュはソファーに座ると、聞かなくとも答えは分かっていると言いたげな顔をした。
こいつのこんな顔は久しぶりに見たが、何度見てもやはり腹が立つ。
「まーな。」
「あははっ!」
「何だよ!?」
「いや、ごめん。 昨日のみんなの反応を思い出してつい、ね。」
「みんな?」
「騎士団のみんなが昨日のシエルを見て驚いていたよ。 『あんなに穏やかな顔をしているシエル様を初めて見ました。』ってね。」
穏やかな顔?俺が?
家族やジョシュ、心を許せる者たちの前以外ではいつも表情には気を付けている。相手に心を読み取られない様にするために。そんな俺が表情を崩していたというのか?
「すまない。 今後気を付ける。」
「エメラルディア家第一王子付き補佐官としては怒るべきところなんだろうが、友人としては嬉しい限りだ。」
「…………。」
「もう、ローズに囚われる必要はない。」
「何だ。」
「別に。 昨日のお出かけはどうだった? 楽しめたか?」
ジョシュはソファーに座ると、聞かなくとも答えは分かっていると言いたげな顔をした。
こいつのこんな顔は久しぶりに見たが、何度見てもやはり腹が立つ。
「まーな。」
「あははっ!」
「何だよ!?」
「いや、ごめん。 昨日のみんなの反応を思い出してつい、ね。」
「みんな?」
「騎士団のみんなが昨日のシエルを見て驚いていたよ。 『あんなに穏やかな顔をしているシエル様を初めて見ました。』ってね。」
穏やかな顔?俺が?
家族やジョシュ、心を許せる者たちの前以外ではいつも表情には気を付けている。相手に心を読み取られない様にするために。そんな俺が表情を崩していたというのか?
「すまない。 今後気を付ける。」
「エメラルディア家第一王子付き補佐官としては怒るべきところなんだろうが、友人としては嬉しい限りだ。」
「…………。」
「もう、ローズに囚われる必要はない。」